新宿2丁目ジップバー(Zip bar)とBGM曲の回顧録【1988年頃】

※画像はイメージです。

1980年代半ばの新宿2丁目、沢山のお店がひしめく中、
お洒落なゲイバー「ジップバー/Zip bar」がオープンした。
たちまち、若いゲイメン達が沢山集まる人気店となった!
いわゆる「ジップ世代」の「当時の二丁子(にちょこ)」による、
そんな伝説的人気店ジップバーの回顧録。

新宿2丁目ジップバー(Zip bar)とBGM音楽の回顧録【1988年頃】

1980年代半ばの新宿2丁目。沢山の飲食店がひしめく中、若いゲイメン達が気軽に入れるお洒落なショットバー「ジップバー/Zip bar」がオープンした。2丁目街の中心部エリアの1階路面店で、エントランスのドアは、しっかりとした鉄製の防音効果がある扉で、ドアが開く度に、会話の声と音楽サウンドが静かな外の通りへと溢れ出て、店内の賑やかさを伺わせていた!

扉を開けて店内へ入ると、奥へとのびる長いバーカウンターと沢山並んだのバーチェア、カウンターとは反対の壁側の方には立ち飲み用のバーカウンターもありました。全体的に明るい色調の内装で、爽やかな雰囲気のバー。

店内は、当時流行していたアメリカンカジュアル(アメカジ)ファッションに身を包んだ若いゲイメンで大賑わい!リーバイス501モデルのジーンズボトムに白いタンクトップというシンプルなアメカジスタイルは、日に焼けた健康的な肌や筋肉を強調し、常連客の定番ファッションスタイルで、それはまるで、アーティストのトム・オブ・フィンランドのイラストに描かれたメンズのイメージと重なっていました。

映画『トム・オブ・フィンランド』予告 2020年は生誕100年記念!!(Youtubeリンク)

店内では友達同士でワイワイ騒ぎながら輪になっている人、時折時計を見る待ち合わせの人、カウンターで一人で静かにグラスを傾けながら音楽を聴いている人がいて、中には「ぼっち入店、2人アウト」というハッピーシチュエーションもちらほら。

そんなお洒落バー、ジップバーの店長は通称みっきーさん。やや小柄で短髪、小麦色に焼けた肌に白いシャツやソックスが映えていたのが印象的。ディッシュクロスを片手に、お客さんが飲み置き去った空きグラスや灰皿を忙しく片付けながら、近くのお客さんに気さくに話しかけていた光景を憶えています。

店の奥のほうには音楽をかけるDJブースがあり、ディスコ系ダンス曲などで耳を楽しませてくれた。当時はまだユーロビートやハウスミュージックは普及前で、ハイエネルギー系ミュージックが中心。当時人気沸騰のイギリスのバンドグループ「デッド・オア・アライブ」などの楽曲がプロモーションビデオの映像と共によくかかっていました。他には、メルアンドキム、サマンサフォックス、バナナラマ、リックアストリーなどもジップバー定番の馴染み曲。

中でも一番人気だったのは、やはりデッド・オア・アライブのこの曲!【♪Turn Around and Count 2 Ten】この曲がかかると沢山の人がフロアに駆け寄り、音楽に身を委ねて踊っていたのが印象的。

当時ジップバーでよく流れていたBGMから7曲をピックアップ!(Youtubeリンク)

♪Mel & Kim – Respectable

♪Samantha Fox – Nothing Gonna Stop Me Now (1987)• TopPop

♪Bananarama – I Heard A Rumour (Official Video)

♪Rick Astley – Never Gonna Give You Up (Official Music Video)

[Dead Or Alive]
♪Brand New Lover (Official Video)

♪Something in My House

♪Turn Around and Count 2 Ten (Official Video)

(↑2:08で掛け声♪アイアイア~イズ!)

週末には、番号を付けたお客さん同士の間でのカップリングイベント「ハントショットゲーム」が行われ、ゲーム終了後、運よく両想いで成立したカップルの2人には、お店からお祝いドリンクがサービスされるというもので、ゲーム開催時は、店内が満員電車の中みたいになるほどの大盛況!こういうイベントがあったのも店の人気を集めた要因だったでしょう。

新宿2丁目ジップバーはその後リニューアルして「THE ANNEX」となり、また、1993年には、広く踊れるカフェバー「ARTY FARTY」も別途オープンした。その後、これらのお店を切り盛りしていたみっきーさんは62歳という若さで逝去されましたが、昨今のゲイシーンは、みっきーさんをはじめハントショットゲーム等、娯楽性やゲイカルチャーを牽引してくれた先駆者の方々の陰のご尽力があってのもの。リスペクトしつつ今後も尚、更なる新宿2丁目ゲイタウンのごハッテンに期待が膨らみます!

【※デッド・オア・アライブについて】
1980年に結成されたイギリスのバンドで、ディスコ、ニューロマンティック、Hi-NRG(ハイ-エネルギー)などの楽曲が多く、1980年後半に人気のピークを迎えた。日本での最初の公演は、絶頂期の1987年10月の、大阪城ホール、名古屋レインボーホール、東京日本武道館の公演だった。

タイトルとURLをコピーしました